2025年国際博覧会以降の安全・健康・福祉のためのグローバル・イニシアティブ(GISHW)
GISHWの目標
GISHWは、国連が推進する「SDGs」、国際労働機関の「労働における基本原則と権利のILO宣言」、国際社会保障協会(ISSA)の「VISION ZERO(ビジョン・ゼロ)」の考えに基づき、持続可能で安全、健康、ウェルビーイングな未来社会の実現を目指します。そのためには、まず社会の基盤を支えている働く人びとのウェルビーイング実現こそが重要であると考えます。
GISHWの歩みと活動
VISION ZEROからのスタート
VISION ZEROとは、働く環境の側面から安全・健康・ウェルビーイング実現を目指すメソッドで、
ゼロアクシデントの考えから生まれました。2014年世界労働安全衛生会議(ドイツ)で初めて
提唱され、国際社会保障協会(ISSA)による推進活動が始まり、現在では、世界で多くの企業・団体が
VISION ZEROパートナーに参加登録しています。世界の企業や団体のリーダーが率先してVISION ZEROを実践することで企業価値も向上し、社会経済全体に好影響を与えます。2022年にはVISION ZEROサミットが日本発で開催されたことで、GISHW発足へと大きく動き出しました。
2022年5月 VISION ZEROサミット・ジャパンの大成功
コロナ禍のためオンラインで開催されたVISION ZEROサミットは、世界41ヵ国・地域から200名にもおよぶ労働安全衛生分野のリーダーが参加し、「東京宣言」が発出され大成功で幕を閉じました。サミットでは2025に開催される年大阪・関西万博も紹介され、万博への参加も呼びかけられました。VISION ZERO東京宣言の原則「すべての人のためにウェルビーイングを」の考えは、
2025年大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」とも、調和しています。
そこで、万博において、より多くの方に参加してもらおうと連携したイベント開催する挑戦的な構想がスタートします。
2023年4月 GISHWの発足
スペイン・ビルバオで行われた国際ORP会議において、出席した労働安全衛生に携わる28の
組織団体は、この万博におけるイベント構想に賛同し、推進する国を超えた連合体として
Global Initiative for Safety, Health & Well-being at EXPO2025 and beyondの発足し、全面支援
していくことが満場一致で採択されました。
2023年5月 第1回GISHW総会(大阪)
大阪で開かれた万博協会協力の展示会「未来モノづくり国EXPO」「Well-being Tech International」に併せ、第1回GISHW総会を開催。GISHWイベント計画について議論され、国際シンポジウム、
世界大会、展示会などを推進する担当体制などが提案されました。
総会では、すべての地球市民にとって、安全で健康でウェルビーイングな未来社会を実現するというGISHWの目標は、大阪・関西万博のテーマにも合致していることが、改めて示され、この計画が、人類にとって、有意義なものになると確信されました。
2023年11月 第2回GISHW総会(オーストラリア・シドニー)
世界労働安全衛生会議(World Congress on Safety and Health at Work)がシドニーで開催されたのに併せ、現地で第2回GISHW総会も開かれました。2025年のイベントプログラムの草案について討議され、またGISHWのこの活動が 安全・健康・ウェルビーイングに関わる多くの専門家たちに
理解を得ることの重要性を確認します。
2024年11月 第3回GISHW総会(大阪)
「未来モノづくり国際EXPO」(2024年11月開催予定)にあわせて第3回GISHW総会が、開催
されます。万博でのイベント「未来への贈り物、80億人の安全、健康、ウェルビーイング」へ向け、このプロジェクトに参画する関連団体のリーダーたちが世界から集まり、実行へ向け熱い議論が
展開される予定です。
2024年11月 GISHWプレスイベント
GISHWは11月13日、2025年の大阪・関西万博で「安全・健康・福祉」をテーマとした170年の万博史上初の国際イベントを開催することを発表し、プレスイベントを開催した。GISHWのWell-being Tech Forum at インテックス大阪が開催された「未来のモノづくり国際展」のメインステージで行われた発表会では、ILOの浅田・宮川千穂子アジア太平洋地域局長の挨拶に始まり、万博協会の酒井芳正氏による閉会の挨拶で幕を閉じた。また、12月3日よりGISHW公式サイトにて参加登録受付を開始することが発表された。
第2回GISHW実行委員会
同日、第2回GISHW実行委員会が開催された。35名の実行委員が出席し、以下の7つのプログラムが承認された: 1. サミット 2. 国際シンポジウム 3. グローバル専門家会議 4. ILOユース会議 5. JIOS+W展示会 6. フェスティバル 7. 国際標準化フォーラム これらのプログラムの具体的な企画・推進について協議が行われた。万博会場とインテックス大阪の2会場を使い、世界中から来場者を迎えて開催される。
International symposium
11月14日と15日の両日、インテックス大阪で国際シンポジウムが開催され、万博関連イベントに向けて「安全・健康・福祉」に関するプレゼンテーションやディスカッションが行われた。
ウェルビーイング・テクノロジー
安全・健康・ウェルビーイング」のソリューションを提案・推進・実践するウェルビーイング・テクノロジーは、「未来モノづくり国際展」のGISHWゾーンに出展。幅広いステークホルダーとの交流が図られた。
11月15日に開催された万博現場施工・安全管理見学会では、様々な新技術を駆使して安全性を高めている日本の最先端建設現場を見学した。また、今後の安全技術について意見交換を行った。
さらに11月18日には、キヤノングローバル戦略研究所主催の関連イベントが東京の日本工業倶楽部で開催された。